本館耐震工事補強工事
住宅・建築物耐震改修モデル事業とは
住宅・建築物耐震改修モデル事業は,住宅・建築物の耐震改修について,施工性・居住性等の面でモデルとなる事業を国が広く公募し,支援することにより,耐震改修の促進,関連投資の活性化を緊急に図ることを目的としています。
本工事は,平成20年12月にモデル事業に応募し,平成21年2月に採択されたものです。
[モデル性を有するとして評価を受けた内容]
既存建築物の性能を総合的に向上させるもの
[提案概要]
- 免震工法の採用により,大地震時の建物の揺れを1/4〜1/3に低減することができる
- 免震層をB1階柱頭に採用することにより,地上部には補強部材が不要であり,1階を含めた居住エリアでの採光・通風などに影響がなく,耐震安全性を確保できる。
- 主な建築内部の工事がB1階に限定され,現状の機能・使い勝手はほぼ変わらない。
- 工事期間中も,校舎・研究室としての機能を継続し,校舎内外の動線を確保する。
- 外壁の改修により,タイルの剥落等の危険性を確保することができる。
建物概要
建物名 | 日本大学法学部神田三崎町校舎本館 |
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主要用途 | 学校 |
敷地面積 | 3,328.02 ㎡ |
建築面積 | 2,756.37 ㎡ |
延床面積 | 17,212.64 ㎡ |
階数 | 地下1階,地上9階 |
主要構造 | 鉄骨鉄筋コンクリート(SRC)造 |
竣工年 | 1968年 |
元設計 | 日本大学営繕室 |
元施工 | ㈱熊谷組 |
工事概要
工事名 | 日本大学法学部神田三崎町校舎本館耐震補強工事 |
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施主 | 学校法人 日本大学 |
工事場所 | 東京都千代田区神田三崎町2-3-1 |
工期 | 2010年7月24日〜2013年3月31日(32.2ヶ月) |
設計 | 17,212.64 ㎡ |
監理 | 日本大学本部管財部工事監理課 |
施工 | 鹿島建設株式会社 東京建築支店 第三統括事業部 |
主な工事内容
本建物は免震レトロフィットによる補強を行っています。
■免震レトロフィット
既存建物の耐震化の工法の一つに免震化(免震レトロフィット)があります。
建物の基礎下もしくは中間階に新たに免震層を設けることにより,免震層より上部の構造に作用する地震力を大幅に低減し,耐震安全性は飛躍的に増大します。また,建物内の家具の転倒や非構造部材の損傷も防ぐことができます。
■免震レトロフィットの概要
・免震装置 : 鉛プラグ入り積層ゴム(750φ〜900φ) 54台
・天然ゴム系積層ゴム(750φ〜800φ) 12台
・減衰装置 : オイルダンパー 8台
■免震構法概念図
全体工程
工事手順
工事写真
■STEP1 既存塗り材撤去
■STEP-2 補強等躯体打設
■STEP-3 ジャッキアップ及びPC緊張
■STEP-4 柱の切断(ワイヤーソー)
■STEP-5 免震装置設置
■STEP-6 免震装置上下躯体打設
■STEP-7 耐火被覆取付
■STEP-8 躯体表面塗装
お問い合わせ
この工事についてのお問い合わせは,日本大学法学部庶務課までお問い合わせください。